5月12日、SONYの新モニターヘッドホン「MDR-MV1」を購入。
何ヶ月か使った印象として、これが中々に良い感じ。
ちと高いが、その価値は十分あるとかなと。
360 Virtual Mixing Environment(360VME)も体験してきたので少し感想を記載。
開放型だと、普段よく使っていたのは「ATH-R70x」ですが、音の傾向としては似ている印象で、それでいて少し音に艶やかさが乗るような印象でした。モニターとしてどっちが良いか、と言われると迷うんですけど。
とりあえず「MDR-MV1」購入以降は、これがメインモニターになってます。
以前SONYから発売されたモニターヘッドホン「MDR-M1ST」は正直、とてもフラットと思える音ではなく、モニターとして業務での使用には耐えられないなぁって代物だったので少し心配しつつ購入したんですが、「MDR-MV1」はそんな懸念をちゃんと吹き飛ばしてくれまして、現代に合った素晴らしいモニターヘッドホンでした。
といいつつ「ATH-R70x」も好きなんですけど、ただ、こいつは両側からケーブルが出るタイプなんですよね、それが苦手なので…というか「ATH-R70x」の唯一の嫌いな所だったんですよね。なのでそこが決め手で乗り換えです。
恐ろしいほどシンプルかつ軽量な「ATH-R70x」と比べると「MDR-MV1」の装着感に多少の疲れは感じますが、とはいえオープンエアーなので、圧迫感は見た目ほど感じず、快適ではあります。
あ、ただこれ、若干開放しきってないような印象もあり、半開放に近い性質な気はします。
意外と外音もそこまで気にならず、逆に音漏れもそこまで気にならず作業できると思います。
※実際の重さはほぼ変わらないんですけど。
そして発売と同時にサービスを発表した
360 Virtual Mixing Environment(360VME)の測定サービスも受けてきたんですが、これが中々いい感じでした。
まずこの空間に感動しますよね。
自宅に…とは言わないですけど、ウチの会社のスタジオにもほしいもんです。。羨ましい。。
で、2プロファイル分、仕事でよく使うDolby Atmosと業務ではそんなに使わないけどこの技術のメインである360 Reality Audioで測定をしてもらいました。
企業系の記事で「スピーカーとヘッドホンどっちから音が出ているか分からなかった」といった記述があって、そんなわけあるかい!と内心アホくさって思いつつ行ったんですが、結構マジで分からないレベルでした…疑ってスマセン…。
当然体が感じる振動、所謂ボディソニック的なものはないので、冷静に判断すればそれで分かるんですけど、分かりやすいところだと正直それしか判断基準が無いです。
こういったバーチャルサラウンド技術って、今まで満足したものは無かったんですが、
初めてこいつは凄いなぁと感動しましたネ。
ただ!、やっぱりこの「空間」あってのものであるのも事実だったようで、家に帰ってから自宅の環境で再生すると、そこまでの感動は無かったですね、現地での錯覚や感動は「視覚との相乗効果」が大きそうではありました。
やっぱり”そこ”にスピーカーがある。という視覚から来る情報は大事っぽいです。
別に否定しているわけではないですよ、凄い技術だし、実用性はあると思います。
最終的に「どのスタジオの音でも再現できる」のが強みの技術だと思うので、これからのさらなる発展も期待できそうですし。
特に私のいるゲーム業界では、各デスクに全員がサラウンド環境揃える&好き勝手スピーカーから音を出すなんて不可能なので、この技術があれば、デバッグ等の作業は滅茶苦茶はかどると思います。
実際そういう用途としてかなり需要が出てくると思うんですよね、これで0から10まで制作するのはまぁ無理だと思いますが、自席で作業する時は360VMEでラフMIXや簡単なゲーム上のデバッグなどを行って、本格的な確認や調整はそのデータを持ち込んでスタジオで行う。作業の効率化という意味ではかなり有用なサービスだなと感じました。
ただこれ記事を上げてる時点ではWindows未対応なので…まだデバッグ用途では…使えない…けど・・。
(※Windowsは秋頃対応予定…となっているが未だに動きがない。)
とりま、十分測定の価値はあると思いました。
測定費は高いですけどね…本体5.5万、測定費2プロファイルで9.8万。合わせて15万超え、ですし。
しかもプロファイルは期限付き(3年)。普及するには流石にもっと安くならないとなとは思いつつ。
そんな「MDR-MV1」でした。
関係ないすけど、そろそろ絶対使わないなーってヘッドホン処分しようかな??